9月1日に国土交通省より事務連絡がされた「道路運送法における登録又は許可を要しない運送の態様について」への意見書を、去る9月16日に国土交通省へ持参し提出して参りました。
関連ブログも良かったら読んでください!→ http://kosodate-taxi.jp/blog/2010/09/post-508.html
以下に、提出した意見書の全文を掲載いたします。
平成22年9月16日
国土交通省自動車交通局旅客課
課長 石崎 仁志 様
全国子育てタクシー協会会長 内田輝美
「道路運送法における登録又は許可を要しない運送の態様について」への意見書
公共交通機関の中で、唯一ドア・ツー・ドアの移動ができるタクシーは、現代の子育て環境に適した移動サービスの提供ができる乗り物です。
育児支援移送は、「安心・安全」を第一に、常に利用者目線でサービスを提供すること、各地域の子育て支援事業者と手を携えながら事業を展開していくことが最も重要です。そのためには、ドライバーが子育てに関する知識を習得し、一定の質を維持していくことが必要不可欠です。
当協会は、そういった理念のもと、「育児支援移送のプロ」として「安心・安全を約束するタクシー」の目印になるため、「子育てタクシー」としてのブランド化を目指し、現在23都道府県87タクシー事業者が、懸命に取り組んでいるところです。
しかしながら、平成22年9月1日付で事務連絡がなされた「道路運送法における登録又は許可を要しない運送への態様について」の中で、「ファミリーサポートセンターで保護者に代わって行う保育園児等の送迎などの支援活動における道路運送法の適用除外」についての国土交通省の考え方は、利用者の安心・安全の確保が明確でないにも関わらず、利用者及びファミリーサポートセンターでの育児支援移送を促進する事になるのではないかと危惧しています。
安心・安全を約束するためには、コストがかかります。
安心・安全を約束するためには、リスクを背負う覚悟が必要です。
将来を担う子どもたちの移送の部分において、安心・安全を担保することなく、無償運送の範囲を拡大することはあってはならないと思っています。
私たちは、ファミリーサポートセンターの存在を、否定しているのではありません。むしろ、育児支援のスペシャリストとして活躍されているその存在には、敬意を表しているところです。
だからこそ、子どもの預かりは育児支援のプロであるファミリーサポートセンターが、子どもに関わる移動は移送のプロであるタクシー事業者が行い、それぞれの分野のプロ同士が手つなぎすることによって、さらによりよい子育て環境が作りだせるのではないかと思っています。
地域に根ざした公共交通機関としての使命を果たすべく、地域の子育て支援事業者と手を組み裾野を広げつつある「子育てタクシー」事業の取り組みをご理解頂くとともに、今後、育児支援移送に関する議論および検討がなされる時は、当協会の声にもぜひ耳を傾けてくださいますよう強く要望し、以上意見書として提出致します。
意見を交わすことはできましたが、やはり立場の違う者同士、結局交わる事はありませんでした。
「子育てタクシー事業の活動には敬意を表しており、応援もしているので、今回の事務連絡が、協会を素通りしてしまう形になったのは申し訳なく思っている。しかし、埼玉県の構造改革特区の話などは、以前から出ていた問題なので、急に今回の話が出てきたわけではない。現実的に育児支援移送の担い手がいなく、困っている住民の声を平たく扱うと、今回のこのような措置をとるしかなかった。安心・安全という抽象的な判断基準の中で、移送のサービスを提供するかどうか、そしてそれを利用するかどうかの選択は、それぞれに委ねられているのではないか」
と、いうような国交省側の見解でした。
やっぱりキャリア官僚、なーーーんにも現場の事なんか、わかっちゃいねーじゃないか!!!(-"-)
って、大声上げて抗議!!! なーんて事はしませんでした。
事務連絡を出す前に、全国何カ所(500ヶ所以上あるうちの何カ所)かのファミサポに電話かけて、移送の状況どうですかー?って聞いたぐらいで、「移送だけの依頼はあんまりないみたいよー」なんて事を言うのは、やっぱりお役所的仕事としか言いようがないんだけど、直接話すうちに、私自身もまた、いろんな気付きがありました。
それは、私たちが「子育てタクシー」事業の重要性を主張するのは、ここでは(国交省)ではないと思ったこと。
お役人の向こう側にいる人たちや、利用者、サービス提供者(ファミサポ等)に、「安心・安全」の話を粘り強く訴えていかなきゃいけないと思いました。
そしてもう1つ。
「育児支援移送の受け皿」と、子育てタクシー協会が胸を張って言うには、まだ数が足りないってこと。
全国津々浦々を網羅してこそ、初めて、育児支援移送は子育てタクシーに!と言えるのだと思います。
ファミサポと手つなぎしようにも、まだ弱い。
利用料金の面でも、工夫出来る事はまだあるはず。
子育てタクシーの利用の仕方に関しても、いろんな試みができるはず。
今の枠にはめようとするから、できない事も不満も出てくる。
そうではなくて、子育てタクシーにあった枠作りをしていく事が大切。
きっと、今の協会の柔軟な発想を持ってすれば、いろんな事が変えられるはず。
文句を言うだけじゃ何も始まらない。
何をどうすれば、目の前の彼らを説得し変えていけるかだと思います。
意見を言うことを諦めてしまっている感があるタクシー業界。
それではダメだよ。
そんな協会にはしたくなかったので、今回、少々強引ではありましたが、意見書を持参しました。
顔を見ながらお互いの意見を交わすこと。それは、彼らが淡々とこなす「処理」に「思い」を混ぜる事だと思っています。
やるべき事、向かう方向はブレていない。
だから、これからもあきらめず、前を向いて歩きます。
良かったら、温かく見守って下さい。
そして、子育てタクシー事業に関して、いろんなご意見を頂戴できればと思っています。