先日の東京出張の際、某新聞社の取材を受けました。
記者の方はまだお若い女性の方。
聞けば、出産し職場復帰をされたばかりとの事。
取材を受けたその日はあいにくの雨模様。彼女は開口一番、「今日は雨だったので、保育園までタクシーを使いました」と言われました。
普段は自転車で保育園まで行っているそうですが、雨の日は自転車が使えない。歩くと30分はかかってしまう…。保育園バッグ(これがかなりの大荷物なんですよねー)、自分の荷物を持って、まだ歩くスピードの遅い子どもと手をつなぎ30分…。
こういう状況なので、さすがに雨の日は歩く事を断念するそうです。
『都内でも子育てタクシーが早く普及してくれればいいのに…』
切実に、そう願われました。
地方と違って、都心部は、タクシーを電話で呼ぶということがありません。流しの営業が一般的だからです。
だから、彼女のように、今日は雨だから保育園までタクシーで…という時にも、タクシーが走ってそうな幹線道路まで出て、それからタクシーをつかまえなきゃいけないんです。
雨だと空車が少ない、空車が来ても、子連れだと止まってくれない…、そんな状況を話してくれました。
ある時、夜中に子どもが熱を出した…。タクシーで行くために、夫がタクシーをつかまえに幹線道路まで出て、そこでつかまえたタクシーに乗って自宅マンションまで誘導、そこから子どもと自分が乗り込んで病院に向かった…という、なんとも涙ぐましい話も聞かせてくれました。
涙ぐましいというか、実はこの話を聞きながら、本当に涙がこぼれそうになりました。
どれだけ大変か想像してみて下さい。
雨の中、傘さして、荷物持って、子どもの手を引いて、手を挙げても止まってくれないタクシー…。
子どもが熱を出して不安な時に、移動の手段に頭を悩ませなきゃいけない。タクシーをつかまえてくるからと言って外に出ていく夫、タクシーはつかまるだろうか、どれくらい時間がかかるだろうかと、さらに不安になる…。
こういう胸を突くような話が、私の原動力となっています。
全国子育てタクシー協会の会長職は、名誉職でも何でもなくて、本当に大変な思いをしながらその職に就かせて頂いています。
会長をやっているけれど、実は弊社の子育てタクシーの仕事の数は、そう多くはありません。…というか、その他の地域と比べると少ない方です。もちろん採算も取れていません。
だから、私が会長職を引き受け、目まぐるしい忙しさにバタバタしていると、「内田は何のためにやってるんだ」と、冷ややかな目で見られる事もあります。
もちろん、社員さん達もみんな納得しているかと言えば、そうではないです。
でもねー。この子育てタクシー事業は、時間はかかるけど、必要とされている事業だから、いつか必ず花が開く事業になると思っています。
だって、そう思いませんか?東京で会った女性記者の方には、やっぱり子育てタクシーが必要です。彼女みたいな思いをしている子育て家庭の方は、日本中、たーーーくさんいるはず。彼女のような思いをしてる方を、支えてあげられるのは、公共交通機関の中で唯一「タクシー」という乗り物だけなんです。
すべての人が理解をしてくれるとは思っていませんが、私なりに、その辺を説明しながら、なんとか頑張っています。
タクシーで育児支援ができる。
私は胸を張って誇りたい。だから、この子育てタクシー事業を、多くのタクシー会社が担ってくれたらいいと思ってますし、そのお手伝いをしたいと思っています。
彼女のような話が、今、私を突き動かす原動力になってるし、彼女のような話がなくなることを目指していかなきゃいけないと思っています。
タクシー業界に身をおく女性として、やれるところまで精一杯頑張っていこうと思っています。
こんなダメ会長に、希望を託してくれている人もいるので、やれるところまで精一杯、笑顔で、元気に、ね(^_-)-☆